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国道16号線を八王子方面に向かい、横浜線のガードをくぐり片倉駅入口の信号を過ぎてすぐ左手に、こだわりの自家焙煎珈琲を味わえるレンガ蔵の喫茶店「コーヒー・ブリックス」がある。店内に一歩足を踏み入れると、まるで西洋の秘密の隠れ家に迷い込んだような、レトロな雰囲気。
この建物は元来、米の貯蔵庫として大正7年に建てられたレンガ造りの倉庫だった。レンガ蔵の良さを最大限に生かすコンセプトで蔵の改造を行ない、平成2年に開店。次第にコーヒーの奥深さ、豆の魅力に取り憑かれていき、やがて自家焙煎も始めた。
「コーヒー豆の焙煎は、レースエンジンをつくるのとよく似ているんですよ。生半可な気持ちで向き合うと美味しく焼けない。10秒違っただけでだめになってしまうから気が抜けない。それにコーヒーの豆は農作物なので、その年の天候でも出来が違うし、もちろん豆の産地でも焼き方を変えます。奥が深くてね、一生勉強です」マスターの塚本さん。
生豆は仕入先を厳選し、購入後は生の状態でエージングルーム(エアコンと除湿器で温度・湿度を一定に保った部屋)で保存。年間で26万円程の光熱費がかかるそうだが、いい豆になかなか巡り逢えないので、これと思ったらまとめ買いをするため保存に気を使う。焙煎後は長期保存が出来ないので、少量ずつ豆の個性や状態を考慮して焼く。その後、ある程度酸化させて旨味を出してからでないと店では使わないというこだわりぶり。
ブリックスのコーヒーの旨さには、他にも秘密がある。地下60メートルから汲み上げた弱アルカリ性の井戸水でドリップしているのだ。
コーヒーのメニューは「ブリックスブレンド」やお得な「本日のストレートサービス」をはじめ、ストレート7種類、カフェオーレなどのアレンジ数種がある。
店内には、選りすぐりの音響設備から澄んだ音が流れ、塚本さんの趣味でもある飛行機の模型エンジンも数多く展示。さりげなくアンティークな置物や絵画も飾られていて、至福のコーヒータイムをゆっくり楽しむ事が出来る。真冬には、フランス製の年代物のコークス・ストーブが赤々と燃え、訪れる人を心から暖めてくれる。
横浜線片倉駅からは徒歩5分。店の裏手にある片倉城址公園は春は桜、初夏はカタクリの花、そして秋には紅葉が楽しめるので、散歩がてら出かけてみませんか?
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