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『新じゅんさい』

▲『特撰牛朴葉焼き』 『くるみ豆腐』▲
6月上旬は花菖蒲が見頃。
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甲州街道を高尾方面へ向かい、大きな案内看板を頼りに山間の細い田舎道を進むと、突然目の前に数寄屋造りの建物が現れる。旅人が山奥を訪ね歩いてようやく辿り着くとそこには里があり、思わず新しい発見をしたような楽しみを感じる、そんな演出が施された『うかい竹亭』は、まさに裏高尾の隠れ里と呼ぶに相応しい場所だ。
『うかい竹亭』は今から25年前、『うかいグループ』の3店舗目としてオープンした。当時は辺り一面に竹林が自生しており、建物もこの清々しい竹をうまく配して造られたことから、竹亭と名付けられた。
敷地の中央には高尾の清流が流れ、毎年この時季には蛍が飛び交う。また店の中心には、約200年前に建てられたという永平寺の宿坊を福井県から移築した。その周りには17の数寄屋造りの離れが点在し、23部屋の個室が利用可能だ。各室からは庭園、竹林が見え、水のせせらぎが聴こえる。庭園は、訪れる季節によって様々な四季の移ろいを魅せてくれる。6月は花菖蒲。毎年5日頃より2週間ほどだが、菖蒲の第一人者の先生に依頼し、丹精込めて育てて咲かせたものが庭園の水際に置かれ、鑑賞できる。7月からは蛍の季節。1日から31日までの1ヶ月間、屋敷中の灯りを一斉に消して、一匹、二匹とゆっくり飛び交う蛍を楽しめる。花菖蒲、蛍ともイベント期間中は毎年予約で一杯になるほどの人気だ。
離れを結ぶ通路は全て打ち水された飛び石で訪れる人たちを出迎え、案内してくれる。また夜になれば露地行灯が通り道を優しく灯す。夜は周囲の山々が闇と静寂に包まれるので、より一層凝縮された屋敷の空間が何とも幻想的だ。
そんな日常から離れた空間で、四季折々の自然に囲まれながら味わう懐石料理も魅力だ。山里の素朴な味わいと、懐石の持つ繊細さを合わせ持った、竹亭独自の料理を堪能できる。雪・月・花の3コースとも秘伝の味噌を使った『特撰牛朴葉焼き』がメイン。それに数品の季節料理が付く。
また昼には懐石料理の他に精進料理『峯ノ薬師御膳』(平日のみ)というのがある。津久井町にある峰の薬師(東慶寺)は明応元年(1492年)に創建され、武相四大薬師の一つとして、生命を守り、心身の病を治す薬師様として信仰されてきた。うかい竹亭はその参道にあることから、その創建500年を記念して始めたというメニューだ。
屋敷や料理だけでなく、竹亭のお客へのもてなしも素晴らしい。その三つが揃ってはじめて心が和むというものだ。一度訪れれば、誰もが気軽に来られるお店と気が付くだろう。
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