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2005/03/05掲載 
 

珈琲工房 和音 WAON  

■東京都八王子市みなみ野5-16-2
■TEL/FAX 0426-37-3062
■営業時間 11:00〜19:00
■定休日:水曜日 (祝祭日は営業いたします)



▲広い厨房は美味しい珈琲を煎れるために作られている。ゆっくり時間をかけて煎れる姿を眺めるのも愉しみの一つだ。


▲和の温もり溢れる店内。自家焙煎の珈琲豆の販売もしている。無料で作品を展示できるコーナーもあるので、オーナーと相談してみるのもよい。

 

 相模原・城山方面からそう遠くない、新しい街『みなみ野』。この街にこだわりの珈琲専門店があると聞いてやってきた。『珈琲工房・和音』は、八王子みなみ野駅から少し離れた美しい街並みに見事に調和し、訪れる人に癒しの空間を提供している。
 『和音』の由来は、和と音の融合から名付けられた。オーナーの中村さんがお客に提供するのは、ゆったりとくつろげる和みの場所であり、それに音楽とが調和した、非日常的な空間。和を基調としたインテリアに、壁一面を覆うJBLスピーカー。そしてクラシックな雰囲気を漂わせる大きな焙煎機。無垢の欅の一枚板のカウンター、栗材の床、カウンター越しから見える、専門店らしい贅沢な調理器具の数々。どれもオーナーの特別なこだわりで、珈琲に値段以上の付加価値を提供するアイテムだ。
 『和音』の珈琲は、契約農家から仕入れた、品質の高い生豆を自家焙煎している。焙煎機はアメリカで有名なディードリッヒ社製で背丈は2mほどもある。珈琲生豆は『珈琲工房・HORIGUCHI』から仕入れる。世界中の農園と契約する、スペシャルティコーヒーのパイオニアとしても知られており、中村さんはここで珈琲について学んだ。『和音』では、この厳選生豆を自家焙煎して販売もしている。オーナーが、豆の特徴や淹れ方なども丁寧に説明してくれるので豆だけを買い求める常連客も多い。 
 珈琲はドリップで抽出する。品質の高い生豆を特徴に合わせて焙煎し、通常より多めの量の豆を使用し、一般的にいわれている温度より少し低い温度でじっくりと淹れる。温度が低い方が珈琲のえぐみが出にくいからだ。ただし、温度を低くすると薄くなり、いい味も出ないので豆の量を増やしている。品質の良い豆ほど低い温度で煎れたほうが美味しい珈琲になるのだという。
 メニューは『和音ブレンド珈琲』が5種類(525円〜735円)、『ストレート珈琲』が12種類。この『和音ブレンド珈琲』は音の単位で使われるHz(ヘルツ)で表現されている。音楽(音)の基準とされている周波数は440Hzといわれ(ピアノで言うと「ラ」になる)、そこを基準に香味の配合を変えている。『和音』らしい、遊び心あるネーミングだ。その日の気分で香味を変えて飲むのも愉しみの一つだろう。
 『ストレート珈琲』のなかでお勧めなのが肥沃な土地で育った『東ティモール』(840円)。澄んだ味わいとあまい余韻が愉しめる珈琲なので、試す価値ありの逸品といえる。ほかにも『アイスコーヒー』『珈琲ミルク』『紅茶』などを揃える。いずれも840円と高価だが、「値段以上の付加価値を提供する」のでご心配なく。心も身体も十分に潤うことだろう。
 メニューを見て意外とも思えてしまうのが、軽食が手作りケーキとトースト、珈琲ゼリー程度しかないことだろう。ただし、この店は珈琲専門店であって喫茶店ではない。そこがオーナーのこだわりでもある。珈琲通でない方にも、一杯の珈琲を非日常的な空間の中でゆったりと香味を堪能して欲しいという、オーナーのささやかな願いが、珈琲に込められている。

 

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