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この街・あの人・どんな顔       2004/04/05掲載

体操指導者  松崎 妙子
まつざき たえこ
1946年8月生まれ 東京都世田谷区出身。
日本体育大学 体育学科・体育学部を卒業後、体育教諭を経て、国立競技場・トレーニングセンターの指導員となる。津久井郡に転居後、地域での体操教室など多方面で健康体操を指導する。
現在、津久井郡城山町若葉台に在住。

大好きな体操で、仕事をさせていただける事を本当に感謝しています…。だから、頑張れます。

 

 城山町健康福祉センター主催の『いきいき体操』や町内外の公共施設での各体操教室に於いて献身的な指導を行い、地域の健康維持に務める松崎妙子さん。その穏やかな笑顔の指導に集う、2歳児〜高齢者は現在、約千人にも及ぶ。


 中学・高校とバレーボール部に所属し、日本体育大学に進学した松崎妙子さん 。小柄な体型を考慮し、体操指導者の道を選び、卒業後は都内私立高校の体育教諭を経て、国立競技場・トレーニングセンターの指導員や企業の健康セミナーの講師として活躍していた。城山町若葉台の両親宅に転居後も、子育てをしながら、朝6時起きで都心まで通う多忙な日々を送っていた。
 ある時、中学生になった思春期の息子の様子が少しおかいことに気が付いた。
 「大学の先輩に相談したらね、『仕事はいつでもできるけど、子育ては今だけだから』と助言され、東京の仕事を思い切って整理しました。『いってらっしゃい!』と送り出し、 『おかえりなさい!』と必ず迎えました。そんな何でもない事が大事なんですね」
 親子の絆が戻り、地域での生活に馴染んだ頃、町内の若葉台自治会館で体操教室の指導をすることになった。
 その教室がきっかけとなり、13年前からは、60歳以上を対象とした城山町健康福祉センター主催の『いきいき体操』の指導をすることになった。その後、地域や近郊で、松崎さんを指導者として迎えた体操教室が増えていった。

みんなに支えられて
 30名でスタートした『いきいき体操』は、現在、5班・200名の大所帯となり、一昨年からは、高齢化で通えなくなった人のための送迎・介助付きのクラスも増設された。
 「せっかく仲良くなった仲間に会えなくなるし、体も動かさなくなってしまってはもったいないでしょ。バンに添乗して介助をしているのは、地域のボランティアの人たちなの。本当に頭が下がるほど良くやってくれます。町の職員や地域の方に支えられてここまでやってこられたと思っています。ありがたいですね」
 高齢化が進む中、普段から色々な人たちと交流を図ることは高齢者にも大切な事。いざ介護を受けるようになった時、顔見知りの保健婦さんやボランティアの人たちなら、話題に事欠くこともなく、自然にコミュニケーションが取れるので安心して介護を受けることができる。教室を軸にこのような助け合いの輪が、自然と広がるようになった。

子どもたちの笑顔
 松崎さんは、2歳から6年生まで、年齢別に3クラスの子どもたちの体操教室を主宰。自分の子育て体験を踏まえ、指導員を5名ほど迎え、どの子にもしっかりと目を向けた指導をしている。
 「世の中の不安定な状況が家庭に反映され、子どもたちにも影響がないとはいえませんよね。心身ともに健康であれば、多少のことでは道から外れないはず。ひとりひとり、十分に見てあげたいので指導員を多くしています。心からの笑顔が見たいから … 」
 体操教室を卒業した子どもや教室に通う子の兄弟を誘い、年に一度、同窓会を兼ねたクリスマス会を開く松崎さん。手元を離れた子どもたちのことも気遣っているのだ。

病気を予防するために
 「丈夫で長生きをするためには、ある程度元気なうちから健康的な食事の摂取、軽い運動を心掛けることが大切です。 ですから、いきいき体操は、60歳からなんです。普段から体を動かして、自然に基礎体力を維持しておけば、いざ病気になっても、寝込むような事態を避けることができるし、集う仲間との交流も人生に張りを持たせる重要なことだと感じます。皆さんが、無理なく楽しく継続できるようにこれからも努力したい」と笑顔で話す松崎さんは、現在、大学の後輩たちに指導者としての教育もしている。
 松崎さんや仲間に会うのが楽しみで体操に通う人は多い。寝たり起きたりの生活でも、教室の日には身だしなみを整えて通ってくる高齢者もいる。仲間が入院すれば、また元気で教室に来られるように、皆で励ましに駆けつける。
 体操だけではなく、かけがえのない心の交流が、みんなの生きる力となっている。

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