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森林ミュージアム推進委員会 書記
菊地原 恒市
きくちはら こういち 1957. 3.15生 相模原市出身・在住
| 「周囲の地域とのつながりの中で相模原がある。そのつながりを知ることも大切」 |

韮尾根の風景

木についたまま熟した実は甘くてみずみずしい。

8月の収穫。子どもたちも夢中になって摘む。

草取りは4〜7月にかけて。無農薬ゆえの重労働だが、安心はそれに勝る。
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休耕地、高齢化、過疎化、後継者不足―。山間部の地域が抱える問題は複雑にからみ合い、一朝一夕には解決し難い。「このままじゃいけない」。その想いを同じくする地域の人たちと共に、菊地原恒市さんは仕事の合間を縫い、試行錯誤を続ける。
◆ 自然に囲まれた里山 ニローネ
“ニローネ”。まるでどこか外国のような響きを持つその地は、相模原市の西部に位置する津久井町長竹にある。漢字で書くと “韮尾根” 。田畑があり、宮ヶ瀬湖にほど近い。
菊地原恒市さんは、この地で生まれ育った。結婚を機に市内の市街地に転居し、13年前から再び韮尾根で暮らす。
「それまでも実家へは頻繁に行き来していたし、農業も手伝っていました。だけど、いざ暮らすとなって、このままじゃだめだな、と感じ始めて…」
のどかで緑豊かな風景は昔から変わらない。だが、若い人は少なくなり、店舗も、バスの運行も減った。それに加え、農地の担い手が減り、荒廃農地が増えてきている。そんな折、地域活性化を目的とした “森林ミュージアム推進委員会” が立ち上がる。志を同じくする人々50名が集まった。そこに暮らす人たちの手で地域活性化を担おうというものだ。
「宮ヶ瀬湖を訪れる観光客は、年間約200万人です。そのうちの少しでもこちらに目を向け、立ち寄って欲しい」
そのしかけのひとつとして、特産品を作り出したいと考えている。
◆ 地域を知り、地域に根付く
昔、養蚕農家だった実家の桑畑は、長らく休耕地になっていた。東京農工大津久井農場の教授からの助言を受け、周辺の農家と共に、無農薬・低農薬でブルーベリーを作り始める。
「津久井在来大豆と併せて、特産品になってくれれば、と試行錯誤中です」
雑草取りや収穫には人手がかかる。菊地原さんは、そこに都市部の人たちにもサポーターとして参加してもらい、生産の大変さと収穫の喜びを味わってもらっている。
菊地原さんの本業は公務員、相模原市の職員だ。2年前まで観光課に在籍。周辺4町と広域観光振興協議会を設立し 、『相模原・津久井広域観光マップ』を作った。平成19年に発行された、『るるぶ相模原市』も、菊地原さんの働きかけによるもの。地域の情報をくまなく集め、JTBと協働して取り組んだ。
「我々は情報はあっても、その加工ははっきり言ってヘタです(笑)。そこはプロの手に任せて。多くの人に新相模原市を知ってもらえれば…、関わる人みんなにメリットがあればいい」
現在は市民協働推進課に籍を置く。
「行政の仕事をする人間は地域に関わり、地域に何が欲しいのか、何が足りないのか、自分自身が実感して動かなければ」
毎年開催される “都市と里の交流(ニローネ里山交流会)”では地元住民、農工大教職員、学生、都内のNPOなど600名近くが参加する。協働事業提案制度が始まり、山梨県にある農業生産法人との連携による荒廃農地対策、ニートの自立支援のNPO法人との連携による若者の農業参入支援などが動き始めた。森林ミュージアム推進委員会の活動は、地域に根付き、地域を超えて広がっていく。
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