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旨みが凝縮された地元産高座豚のハム・ソーセージ
高座豚というブランド名は最近ではかなり浸透しているが、その高座豚を使ったハム・ソーセージを製造販売する『高座豚手づくりハム』の相模原店が今年の9月17日にオープンした。
高座豚とはイギリス原産の中ヨークシャー種で、明治時代に伝来した。旧高座郡の神奈川県綾瀬市付近で養豚が盛んになったのは、農家で出る出荷できない野菜屑(くず)を豚の餌として有効利用できる点や、堆肥も取れ、農家の副収入源として有望だったこと。野菜屑は栄養価も高く、良質の豚が育つ。しかし昭和に入り高度成長期に入ると、大量生産のできる品種への転換が進んだ。他品種が生後6ヶ月で出荷できるのに対し、高座豚は8ヶ月近くかかる、病気に弱いなどが理由で、昭和50年代にはほとんど絶滅してしまった。
この幻の豚を復活させようと情熱を燃やしたのが、県内8名の養豚家たち。当時原産地イギリスにも純粋ヨークシャー種はわずか200頭で、英国王室や美食家たちの称賛を浴びるほどの稀少品種。その子豚の輸入に成功すると、良質の豚飼育のための研究を重ね、ついに昭和60年秋に農事組合法人を設立し、事業がスタートした。
高座豚は育てるにはとてもコストがかかる品種で、豚自体は小さく、育つのも遅く、ましてや脂も多い。その分高座豚は全てが凝縮されているので、きめ細かい肉質に仕上がるのだが、市場では脂が多い品種は等級としては低いランクになってしまう。しかし実はその脂身に旨味成分が隠されている。脂が多いと、つい敬遠しがちだが、脂の中には健康維持に欠かせない必須脂肪酸のリノール酸を多く含む。さらに豚肉は血管の老化を防ぐ善玉コレステロールやビタミンB1、良質のタンパク質を多く含んでいる。脂が多い=身体に良くないというのは間違った認識で、全てが凝縮された高座豚は、脂身も一緒に食べて初めて、その真価を発揮する。沖縄の人が長寿なのは、豚肉を多く食べるから、といわれるほど、健康食として注目されているのも頷ける。もちろん飼育も天然飼料を使い、製品もすべて手づくり。合成保存料や着色料も使わないので、安心して食べられるのも嬉しい。
そんなグルメ志向にも健康志向にも合った高座豚のハム・ソーセージが全部で40種類ほど用意されている。店内には試食コーナーもあり、精肉やお総菜、お歳暮などのギフトも充実。養豚農場の一つは相模原市内にあることから、地元相模原特産品としても喜ばれそうだ。
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